2015年 09月 26日
輸血 |
こんにちは。獣医師の井原です。
大型連休は皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか。お天気に恵まれて良かったですね。
私は、子供たちと旅行に行かせていただきました。元々荷物をコンパクトにまとめるのが苦手なのですが、乳幼児を連れた旅行なので、まあ大量でございました。
さて、今回は『輸血』について書いて行きたいと思います。
犬、猫には、血液型があり、(詳しくは2014年6月、7月、に飯塚先生がまとめておりますので、興味がある方はご参照下さいね。)輸血の前には供血動物も輸血を受ける動物も色々なチェックをして、不適合が起きないかどうかを調べます。
最近は、血液型を調べるキットが用意されている病院も増えてきて、ご自宅の動物の血液型をご存知のみなさんも居るかもしれませんね。
前回の記事で、動物には輸血バンクがない。という事に触れましたが、採血した血液がどのくらい保存が可能かと言いますと、21日間と言われています。
人の方は詳しくはわかりませんが、当院での輸血の頻度が2ヶ月に1例として、輸血の準備をしておいても、使わずに廃棄になる事になってしまいますから、勿体無いですね。
大変ありがたいことに、当院には輸血に協力してくれる動物たちと飼い主のみなさんが居てくださいますので、助かっています。
怪我、病気、様々な理由で輸血が必要な状態になりますが、とにかくすぐに輸血しないと、命がもたない!という場面もありまして、そんな時は、生まれて初めての輸血は、副作用が出にくいという一面があります。(実際、私は、輸血による副作用が原因で危険な事になった事はありません。)
その理由について、特に猫でおもしろいデータがありましたので、書いておきますね。
猫は、自然発生同種異系抗体を持つのですが、簡単に言うと、血液型がはっきり別れていて、違う血液型を輸血してはいけません。と言うことなのですが、雑種のばあい、ほとんどがA型。シャム、アメリカンショートヘアーは100%A型。アビシニアン、ペルシャ、ソマリ、スコティッシュは11~20%がB型、ブリティッシュショートヘアーは20~60%がB型だそうです。
輸血が必要な病気には色々ありますが、外傷(事故、内臓損傷など)を除くと、免疫介在性溶血性貧血での輸血は緊急を要する事が多い様に思います。
赤血球の表面についた、抗体によって、赤血球の破壊が促進されるためにおこる病気なのですが、前の日まで元気に食事をしていたのに、次の日の朝、急に立てない!なんて子もいるみたいです。プードル、アイリッシュセッター、コッカースパニエルは起こしやすく、2歳から8歳、メスはオスの3~4倍おこりやすいそうです。
長くなりました。本日はこのへんで。
大型連休は皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか。お天気に恵まれて良かったですね。
私は、子供たちと旅行に行かせていただきました。元々荷物をコンパクトにまとめるのが苦手なのですが、乳幼児を連れた旅行なので、まあ大量でございました。
さて、今回は『輸血』について書いて行きたいと思います。
犬、猫には、血液型があり、(詳しくは2014年6月、7月、に飯塚先生がまとめておりますので、興味がある方はご参照下さいね。)輸血の前には供血動物も輸血を受ける動物も色々なチェックをして、不適合が起きないかどうかを調べます。
最近は、血液型を調べるキットが用意されている病院も増えてきて、ご自宅の動物の血液型をご存知のみなさんも居るかもしれませんね。
前回の記事で、動物には輸血バンクがない。という事に触れましたが、採血した血液がどのくらい保存が可能かと言いますと、21日間と言われています。
人の方は詳しくはわかりませんが、当院での輸血の頻度が2ヶ月に1例として、輸血の準備をしておいても、使わずに廃棄になる事になってしまいますから、勿体無いですね。
大変ありがたいことに、当院には輸血に協力してくれる動物たちと飼い主のみなさんが居てくださいますので、助かっています。
怪我、病気、様々な理由で輸血が必要な状態になりますが、とにかくすぐに輸血しないと、命がもたない!という場面もありまして、そんな時は、生まれて初めての輸血は、副作用が出にくいという一面があります。(実際、私は、輸血による副作用が原因で危険な事になった事はありません。)
その理由について、特に猫でおもしろいデータがありましたので、書いておきますね。
猫は、自然発生同種異系抗体を持つのですが、簡単に言うと、血液型がはっきり別れていて、違う血液型を輸血してはいけません。と言うことなのですが、雑種のばあい、ほとんどがA型。シャム、アメリカンショートヘアーは100%A型。アビシニアン、ペルシャ、ソマリ、スコティッシュは11~20%がB型、ブリティッシュショートヘアーは20~60%がB型だそうです。
輸血が必要な病気には色々ありますが、外傷(事故、内臓損傷など)を除くと、免疫介在性溶血性貧血での輸血は緊急を要する事が多い様に思います。
赤血球の表面についた、抗体によって、赤血球の破壊が促進されるためにおこる病気なのですが、前の日まで元気に食事をしていたのに、次の日の朝、急に立てない!なんて子もいるみたいです。プードル、アイリッシュセッター、コッカースパニエルは起こしやすく、2歳から8歳、メスはオスの3~4倍おこりやすいそうです。
長くなりました。本日はこのへんで。
by soyokaze-ah
| 2015-09-26 13:44